まいど、あーくんです。
最新の資産ピラミッドが出ましたね。
と言いましても2023年度版です。
FIRE界隈の人たちはすぐに確認したでしょうけど、私のブログはなぜかFIRE界隈よりも中小零細企業の関係者が多く読んでいるみたいなので改めまして説明します(笑)
マジでなんでなのか分かりませんが・・・。
仕事の話や業界の話をよくするからでしょうかね?
もくじ
★2023年度版【純金融資産保有額】ピラミッド★
出所:国税庁「国税庁統計年報書」、総務省「全国消費実態調査」、厚生労働省「人口動態調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」、東証「TOPIX」およびNRI「生活者1万人アンケート調査(金融編)」、「富裕層アンケート調査」などからNRI推計。
まずは分かりやすく下記の表にしてみました。
こちらの表ですと、
2023年度の調査対象の全世帯数は約5570.4万世帯となります。
分類(純金融資産保有額) | 世帯数 | 割合 |
超富裕層(5億円以上) | 11.8万世帯 | 約0.21% |
富裕層(1~5億円未満) | 153.5万世帯 | 約2.75% |
準富裕層(5000万~1億円未満) | 403.9万世帯 | 約7.25% |
アッパーマス層(3000万~5000万円未満) | 576.5万世帯 | 約10.34% |
マス層(3000万円未満) | 4424.7万世帯 | 約79.43% |
合計 | 約5570.4万世帯 | 約100%(99.98%) |
割合の合計値は四捨五入してますので若干誤差が生じていますがご了承ください。
上位から見ると
超富裕層は全体上位約0.21%。
富裕層は全体上位約2.96%。
準富裕層は全体上位約10.21%。
アッパーマス層は全体上位約20.55%。
マス層が残りの約79.43%を占めています。
純金融資産5000万円以上の準富裕層の割合は上位約10%のみ。
3000万円以上の純金融資産を保有しているとそれだけで全世帯数の上位2割に入っていると推測されます。
あとここには載っていませんが、「金融資産無し」というものがありますがそれがどの世代にも常に約2~3割もいるのが気になりますね。
余程の楽観主義者なんでしょうかね?
★前回の統計(2021年度)との比較★
次は前回時(2021年度)と今回の統計の比較です。
まずはピラミッドの比較
①2021年度と2023年度の増減比較
分類(純金融資産保有額) | 2021年度 | 2023年度 | 増減数 |
超富裕層(5億円以上) | 9.0万世帯 | 11.8万世帯 | 2.8万世帯増 |
富裕層(1~5億円未満) | 139.5万世帯 | 153.5万世帯 | 14万世帯増 |
準富裕層(5000万~1億円未満) | 325.4万世帯 | 403.9万世帯 | 78.5万世帯増 |
アッパーマス層 (3000万~5000万円未満) | 726.3万世帯 | 576.5万世帯 | 149.8万世帯減 |
マス層(3000万円未満) | 4213.2万世帯 | 4424.7万世帯 | 211.5万世帯増 |
合計 | 5413.4万世帯 | 5570.4万世帯 | 157万世帯増 |
分母の数(合計世帯数)に変化がありますので一概に評価・比較は出来ませんが、面白いことにアッパーマス層だけ激減しているのが今回の大きな特徴です。
★前回(2021年度)と比較して感じたこと★
ここからは私が感じた推測となりますので異論は認めます。
あくまでも私の独断と偏見で推測しましたからね。
先ほどの表で比較した通り、アッパーマス層だけが減少するという意外な結果。
これを見てあなたはどう感じましたか?
2021年度は2019年末から始まったコロナ禍が徐々に収束していき経済が再開する途中でした。
現在に比べるとまだまだインフレはきつくありません。
そしてアッパーマス層は資産運用をしないでも貯金などの現金のみでなんとか到達できるラインだと私は思います。
積立貯金や退職金、相続などで多くの人間がなんとか到達できるライン。
しかし問題はその後の展開。
2021年以降現在に至るまでインフレが酷いのは周知の通り。
ここが運命の分かれ道。
2022年度は急激な金融引き締めが開始し、株価は冴えない1年に。
しかしそれでも資産運用していた人間は、2023年度に大きな恩恵を受けました。
金利が高止まりしようがコロナ後の底堅い景気が下支えします。
株価は上昇し、物価も上昇し、資産を保有している人間は2023年度は大きく増やしたかと思います。
私も2023年はめちゃくちゃ増えましたね(笑)
1000万円以上資産が増加しました。
しかし周知の通り、商品の値上げが現在も止まらない。
コストプッシュインフレです。(良いインフレではありません)
2022年頃から始まったウクライナ紛争も大きな要因のひとつです。
エネルギーをはじめ、食料・穀物や石油製品など生活必需品が軒並み値上げ。
そして底堅い景気が続いたため人件費の高騰が拍車をかける。(儲けようが儲からまいが関係なし)
コロナ前とウクライナ侵攻前に比べると現在は生活費が全く違うと思います。
節約志向の我が家でも年間数十万円は負担増となっています。(税金なども含めて)
これは多少の節約をしたところで資産防衛は出来ないレベルだと思います。
私はコロナ前から給料が上がらず会社役員として給料計算をずっと見ていますが、同じ額なのに手取り額が年々減少しているのが分かります。
なので多くの人が相当に家計がきつい状態になっているのが推測されます。
アッパーマス層の入り口で特に3000万円前後は多くの人間がひとまずのゴールにしている人がとても多いです。
普通に定年退職するなら年金額もそれなりに見込めますし、上記の金額をゴールラインにしてるのも納得です。
そしてアッパーマス層が特に二極化が酷いのは、コツコツ貯金組・定年退職組と資産運用組に大きく別れている可能性があるということ。
コツコツ貯金組は上記で書いてある通り、物価高で貯蓄額を減らしている可能性があります。
そして定年退職で一時金として大きく現金を増やした組は、当然その後の物価高騰で切り崩しが増大していきます。
逆に資産運用をしている組は、私と同様に大きく資産を伸ばしました。
★新時代に突入したのにいまだに気が付いていない人が多いのに驚き!?★
私も当時(2021年時)はアッパーマス層だったので分かりますが、この時にリスクをとって資産運用しているかしていないかでその後の運命が大きく変わってしまったと感じます。
たった2年ちょっとでアッパーマス層から準富裕層に到達しましたからね。
たった数年で2000万円以上増加しました。
もうこんな時期はそうそうないと考えられます。
何も考えずこれまで通り生活していたら、家計は増加を辿り、手取り給料は増加どころか減少。
再びマス層へ転落する可能性が高かったと思います。
今のインフレ値(CPI値)だと単に貯金しても資産価値は減少し続けますからね。
現在、最低でも3~4%以上で運用しないと維持できない厳しい状態です。
そして今後もしばらくはインフレが続きそう。
もうスタグフレーションと言ってもいいかもしれません。
それなのにいまだに資産形成は貯金のみ。
どんなに言い続けても貯金のみ・・・(苦笑)
2023年度版でも既にそういった傾向が見受けられますので、おそらく次回発表予定の2025年度版では一層の格差の広がりが予想されます。
現在の日本はいまだに続く値上げ申請と2024年頃から始まった政策金利の利上げにより、住宅ローンを始めとした借入金利の上昇が始まりました。
ただでさえ家計がカツカツだった人は、何かの拍子で返せなくなる可能性を秘めています。
と言いましても昨今の世界の混乱により、今後は逆に一時的に格差の縮小が起こるかもしれません。
それはトランプ関税により始まった世界同時株安です。
これはアメリカ一極集中から世界分散の始まりかもしれません。
世界は混乱期に入り、新しい時代への準備期間に入ったのかもしれません。
これによりリスク資産をたくさん保有している富裕層ほど資産が大きく減少するかもしれません。
もしかしたら今後何十年も世界経済は停滞するかも分かりません。
しかしいずれは上昇相場になります。(資本主義・貨幣経済であり続ければ)
次の成長が始まると格差は今とは比べ物にくらい開くはずです。
それが複利であり、R>Gの恐ろしさ。
資産収入が給与収入を常に上回る歴史。
そして長期保有すればするほど、元本が大きくなればなるほど、加速していく複利の恐ろしさを実感します。
以前から世界経済の限界は見えていましたがコロナショックを境に新時代への幕開けに入ったと私は見ています。
相当な難産(混乱期)になるかもしれませんが、世界は新時代へ突入したと自覚して再戦略を練るのが得策かもしれませんね。
株式インデックスへの集中投資がしばらく通用しない時代に突入したかもしれません。(長期投資なら別に問題はないと思います)
コメント
感じているのですが時代が進む程に金儲けが難しく成ってる気がします。
懸命に働いても賃金上昇は限定的。
上がったとて社会保険料上昇で相殺。
開業しても零細は青息吐息。
隙間商売もパイの争奪戦。
投資はINDEX一本じゃ怪しい。
政治情勢に右往左往で時間ばかり消費する。
雨が止むまで静観しているのが一番かも…
>黒田様
コメントありがとうございます。
確かにそうですね、今の状態だと何もしないというのもとても大事な選択肢ですね。
私も投資に関しては久しぶりに少し弄りましたが、基本は同じで淡々とです。
また後日の仕事ブログで書きますが、私の肌感ですが今年に入って更に経済は悪化していますね。
仕事も投資もどれだけダウンサイジング出来るか、そして新時代に柔軟に対応出来るか。
それに尽きそうです。
特に今年の上半期はどう動くか不透明すぎますね。