まいど、あーくんです。
少し前のブログですが、私はドラマ「女王の教室」の一文をFIRE視点に置き換えて少し掘り下げて話しました。
今回は、その中での一文で【上位6%の優位性】について話したいと思います。
あくまでもFIRE視点からでの見解ですが、この「上位6%」は金融資産であり、資産保有量でもあります。(お金を産まない自宅を除く)
高収入だけでは特権階級になるのは難しいのかなと?
あくまでもFIREを絡ませて話します。(FIREブログなんで)
前のブログは私が気に入っている台詞をひとつひとつ切り分けてFIRE視点で話をしています。
ご興味のある方はこちらをご覧ください。
今回はその中でも更にこの一文を抜粋。
あなたたちは、この世で人も羨むような幸せな暮らしをできる人が、何%いるか知ってる?
たったの6%よ。
この国では100人のうち6人しか幸せになれないの。
このクラスには24人の児童がいます。ということは、この中で将来幸せになれるのは、一人か二人だけなんです。残りの94%は毎日毎日不満を言いながら暮らしていくしかないんです。
特にこの6%という数字。
私はこの6%という数字に関して、何か情報ソースがあるのかなと思い、色々とググって(調べて)みたのですが分かりませんでした。
基本的に年収とか偏差値とかの内容ばかりでした。
おそらくですが文面的に上位6%というのはドラマ上、年収・金融資産・その他の特権階級的なことをさも具体的に表すための表現方法なのでしょう。
もしかしたら何となくで決めた数字なのかもしれません。
しかしFIRE視点と言いますか、純金融資産的な視点で見てみますと妙に納得する数字と言いますか、引っかかると言いますか・・・。
と言いますのは前回でも話しましたが、まずはFIRE界隈ではお馴染みのこの表の最新版を見てみて下さい。
もくじ
★純金融資産保有額の上位6%はどこ?★
図1 純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数
出所:国税庁「国税庁統計年報書」、総務省「全国消費実態調査」、厚生労働省「人口動態調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」、東証「TOPIX」およびNRI「生活者1万人アンケート調査(金融編)」、「富裕層アンケート調査」などからNRI推計。
こちらを参考にしますと、上位6%というのは準富裕層のラインとなります。
上から約334.2万世帯番目(笑)
そしてここからは推測ですが、さらに6%ラインというのはおそらく7000~8000万円あたりのラインと推測できます。
それにしても前回(2021年度)の表に比べて、昨今の株高とインフレで準富裕層以上の人間が急増しています。
逆も然りでマス層も増加しています。(貧富の差が拡大中)
しかし前回の2021年度版よりも最新版は一層に二極化が進んでいるのですが、「上位6%」に当てはめると不思議なことに7000~8000万円あたりでほとんど変わりません。
★純金融資産7000万円以上が絶妙ライン★
私が本当に言いたいのはここからです(笑)
この7000~8000万円ラインというのがFIREを目指すうえで本当に絶妙なラインだなと感じるんです。
サイドFIREでもいいのですが、完全FIREの方は特にです。
私が10年間以上にわたりFIREを目指して、ずっと考えて何度もシミュレーションをして出したラインがここあたりのライン。
日本で平均的な生活すればよほどのことが無い限り資金が枯渇することはないかなと思っています。
※日本での生活
※大前提に資産運用と平均的な生活費が必須
※前提で40歳以上
★生活費が絶妙★
東京の物価はいまいち分かりませんが、大阪などの副都心の郊外で普通に過ごすとしたらこの金額は本当に絶妙な水準です。
税金・社会保険料などの支払いも含めての年間生活費が少し幅を持たせていますが、約300~400万円あたり。
人によっては、「多すぎる」もしくは逆に「少なすぎる」と感じる金額だと思いますが東京を含めた全国の40歳~60歳あたりの二人以上世帯の平均生活費が月に約31~32万円近辺。
しかもFIREを目指している人は分かると思いますが、FIREしたらほぼ間違いなく生活費が減少するはずです。
長期にわたる資産形成で生活費のコントロール力と金銭管理能力が備わっている為です。
それと収入減少による税金負担・社会保障費の軽減があります。
贅沢をしたい人には少なく感じる金額かもしれませんが、私は夫婦で現在300万円以下で不自由なく生活しているので、逆に少し贅沢ラインです。
なので私はFIREに突入したら逆に意識的に水準をもう少し上げて娯楽費も含めてこれくらいの金額で生活しようかと考えています。
今後インフレが長期にわたって進行すればその限りではありませんが、インフレ値以上の運用益を出せば問題ありません。
【R>G】を実践すれば問題は無いと見ています。(分からない人はググってみてください)
一番注意が必要なのはスタグフレーション時ですかね。
★資産運用額が絶妙★
先ほど導き出された7000~8000万円の金額は資産運用額としては詳しい人からすると少し物足りないと感じるかもしれません。
なぜならよく言われるのは4%ルール。※生活費の25倍ルールとも
米国トリニティ大学の教授らによって研究・発表された論文を参考に株式7・債券3・(少しの生活防衛資金)の割合の資産からアメリカの平均インフレ率を引いた数字で出たのが4%らしいのですが、普通に8000万円の4%を計算すると約320万円。
元本が大きいに越したことはないですが、この金額ラインは無理をせず比較的安全に投資が出来る最低ラインだと私は見ています。
それ以下の金額だと体験上どうしてもリスクを上げて投資しないと物足りなく感じます。
最近はフルインベストメント(株式へ集中投資)があちこちで聞こえますが、少し前までの相場だとそれがベストです。
または長期の資産形成中でしたらそれがベストな戦略かもしれませんが、FIRE後は少し怖いと私は思います。
思いもしないこと(想定外)が起こるのが世の常ですからね。
なので利回りや効率が下がりますが債券や預貯金も上手く混ぜて下落トレンドを上手く調整する必要があるかと思います。※あくまでも私個人の感想です。
あくまでも4%ルールは米国人が約30年間資金が枯渇しないかというシミュレーションです。(ちなみに成功率95%)
日本人は現時点では65歳から年金も支給されますので、しっかり計算して元本の切り崩しもアリかと思います。
お金を残してもしょうがないし・・・。
あとちなみに私の場合は上記の資産とは別に持ち家という条件もあります。
家賃込みでこの生活費は少し厳しいかもしれませんね。
★税制特権を使いやすい?★
あと生活費が平均レベルで且つ資産運用をして上記の金融資産を保有していると様々な節税対策の効果を実感しやすくなります。
運用での複利効果が金額が大きくなると実感するのと同様にです。
私はまだFIRE前なので実際にしたことはありません。
しかし会社を経営していて思ったことは、会社経営者はサラリーマンと違いかなり税金をコントロール出来るなと感じたことです。(当然合法の範囲です)
資産を守るという意味で節税はとっても大事。
皆さんが確実に実行できることと言えば、
現在は新NISA制度もありますので、満額1800万円分(夫婦だと3600万円分)が非課税で運用可能。
夫婦満額3600万円分が非課税なのはかなり有利です。
例えば、8000万円を4%で運用していたら約320万円。
そのうちの3600万円分の4%の利益、約144万円分が非課税ということ。
理論上、利益の約半分を非課税に出来るのはとても大きいです。
そして残り(約4400万円)を特定口座で運用しても利益に対して約20.315%。
場合によっては総合課税にしてもいいかもしれません。
これくらいの金額の運用やもし他に収入があるようでしたら資産運用会社(マイクロ法人)を設立しても良いかもしれませんし、様々な対策を考えることが可能となります。
給与収入のみだと節税はかなり限られます。
ふるさと納税とかiDeCoとかで上手く所得控除を使うことくらいしか対策が出来ませんし。
★金額・収入では無く上位6%が大事?★
昨今のインフレで「5000万円じゃFIRE出来ない」「1億円じゃFIRE出来ない」とよく言われます。
まあインフレに強いと言われる不動産や株式投資をせず、貯蓄だけで上記の資産額だと生活費だけが上がっていき、いずれは枯渇する可能性は大いにあります。
しかしインフレに強い資産、逆にデフレ時に強い資産をバランスよく配分しておけば、現時点で問題なく生活が出来るのならばそう心配をする必要はないかと思います。
インフレ・デフレ・スタグフレーション、どの環境でもある程度バランスよく対策しておけば何とかなるかなと考えています。
簡単な例で言うとインフレ時は株式投資・不動産、デフレ時は債券・預貯金、スタグフレーション時は実物資産・仮想通貨みたいな感じが良いかと私は考えています。
と言いましても景気が悪化した時はどの分野も基本的に下落します。
これは資産減少を緩やかにしていくという意味です。
あの万年インフレが超酷いトルコでさえ、現金価値は最悪ですが、株と不動産は比較的好調ですからね。
ちなみに私は日本はコロナ禍以降はインフレではなく、ずっとスタグフレーションだと思っています。(異論は認める)
内需がガタガタ(笑)
★(仮説)上位6%の優位性の結論★
もし今後長期にわたってインフレ・スタグフレーションが続いた場合、金融資産7000万円で生活するのは難しくなるのは当然です。
なので金額ではなく、あくまでも上位6%のほうにこだわるべきと言うことになります。
今後も株高・インフレが続き富裕層が益々増えていって上位6%が1億円以上になるというのなら、それに対応すべき。
逆に益々貧困化が酷くなって上位6%が5000万円以上になったとしても同じ。(その時は逆に物価も人件費も減少しています)
無理のない徹底した分散投資をしておけば、どの情勢下でも一度上位6%に到達すればよほど下手なことをしない限り大丈夫だと思います。
要は上位6%に入ることがこのドラマでの台詞「この国では100人のうち6人しか幸せになれないの」ということを意味しています。
まあ幸せを感じる価値観は人それぞれ違います。
私もお金だけでは幸せにはなれないと思っています。
お金はあくまでも生活をするうえで必要な大切なツール。
なので異論は認めますよ(苦笑)
今回はあくまでもFIREを目指すうえで何か参考になればと思い、このドラマのセリフを拝借しました。
それにしても上位6%しか幸せになれないっていうのもなかなかシュールですね(笑)
既得権ガチガチの昨今の日本の状況を見ているとあながち間違って無いのかなと感じる時がありますが・・・。
コメント
先日投資家サークルの会合に参加しましたが
上位の人達は年収2000万円以上の権利収入を得ている様です。
額より驚いたのが金銭を欲するというより力試しをしている感じ。
そして他人の承認が欲しくてリスクを踏んで居る様な感じ…
高額商品を購入する権利の抽選に当たった。
金融機関から何億の融資を引けた。
所有物件を〇%利益乗せて売り飛ばした。云々…
青天井に資産を肥大化させる事に一生懸命で
そんなに金が要るか?と言うと全く以て不要なのです。
不要なら無駄なリスクじゃないの?と思うんだけど
彼等は違う様です。
誰と力試しをして居るのかも解らないし何時まで続けるのかも解らない。
無限の競争ですよ。本当に不思議ですわ。
ソレが彼等には幸せなのかなぁ…私は解らないですが
価値観と世界観は色々ですねぇ。
>黒田様
おそらくこういった良い意味でも悪い意味でも「ネジがぶっ飛んだ人」でないとどの世界でも突き抜けないんでしょうね(笑)
ビジネスの世界にもいましたが、まあ凄かったです。会うと24時間お金とビジネスの話ばっかり。(私も30代は刺激を感じそういった連中と付き合っていましたが、途中でついていけなくなり疲れてやめました)
彼らは途中から数字を増やすゲーム感覚でしたね。
どこまでも行く。
私はFIREを目指すことに方向転換したので途中から価値観と世界観が完全に違いましたよ。
ゴールを設定しちゃったんで(笑)
自慢話聞くのがしんどくなっちゃいました。
ビジネスの世界にもいましたが、まあ凄かったです。
会うと24時間お金とビジネスの話ばっかり。
これメッチャ感じますわ…本当に人種が違います。
自慢話を聞くのって確かに疲れますねぇ(笑)
我々は「足るを知る」方が性に合ってそうです。